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十月の言葉

一隅を照らす これ即ち国宝なり

 

 映画「国宝」を見ました。

 歌舞伎役者が人間国宝に上り詰める物語ですが、原作を読んでないと間が飛びすぎ、すこぶる理解に苦しみます。

 でもいつしか引き込まれて、ポップコーンも無くなってしまいました。

 重要なセリフがありました。

 主人公のテーマだと思います。

 「捜している景色がありまして」

 「何や、あそこから何時も見てるものがあるなー」

 「美しいなー」

 崇高な芸の極致に至った者の言葉でしょうが、仏教的には何だかこちらの世界から仏様の世界を覗き込む姿に重ね合わせました。

 勿論、私たち凡夫には見えません。

 不可思議の国は人間の五感で知ることは出来ないのです。

 「向こうから何時も聞こえてくるものがあるなー」は念仏です。

 「勿体ないなー」と受け入れ人生を全うすれば、私達悪人は皆、「国宝」だと阿弥陀様は称(ほめ)たたえて下さるのではないでしょうか。

​ ちなみに、映画「悪人」も同じ作者です。

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